こどもが何か飲み込んだかも・・異物誤飲についてこれだけは知ってほしいこと

こんにちは、Ken-D(けんでぃー)です。

こどもの診療をしていると、必ずあるのが異物誤飲です。

「さっきまで持っていたはずのおもちゃがない・・・。口に何か入れていた気がする」

子どもは思っている以上にいろいろなものを口にいれてしまいますよね。保護者の皆さんとしては、

「これってすぐ病院?」

という判断が最も気になると思います。今回は小児科医の立場からポイントを整理していきます。

まず大事なこと

0歳~2歳の子どもは何か手にとると口に含めて確かめるようなことをします。その中で、間違って誤飲してしまいます。よく言われているのは、トイレットペーパーの芯の中を通るような大きさのものは大抵、飲み込めてしまいます。ちょっと大きいから飲み込めない、というわけではありませんので、注意していきましょう。

おもちゃ、画びょう、タバコ、薬剤、電池、など飲み込めるものは様々です。水を飲んでよいかどうか、など細かい対応は個々の誤飲したものによって異なりますのでこの記事では書ききれませんが、これだけは注意するものを書いていきます。

①タバコ

小児の誤飲事故でもっとも多いのはタバコです(30~40%)。タバコで問題となるのはニコチンです。

ニコチンは2~5mgで嘔吐を引き起こし、致死量は乳幼児で10~20mgといわれています。タバコ1本には、16~20mgのニコチンが含まれます。そのため、1本まるまる飲み込んでしまった場合は致死量に相当しますが、実際には、嘔吐作用で吐き出してしまうことも多いです。

よくあるのが、タバコが浸かっていた水を誤飲するパターンです。水に30分間浸っているとニコチンが100%溶出するといわれていますから、大変危険です。

主に、嘔吐、顔面蒼白、不機嫌、頻脈(脈が速くなる)または徐脈(脈が遅くなる)、呼吸が抑制される、などの症状が出ます。1時間以内に初期症状が出現しますが、4~6時間は様子をみましょう。

また、よく言われているのは、2cm以上食べてしまって、1時間経過していない場合は病院で胃の中を洗浄するような処置が可能です。

②薬剤

2番目に多いのが医薬品の誤飲です。

こちらは少量であれば無症状ということが多いですが、成人用の1錠であっても、乳幼児にとっては致命的な薬物もあります。三環系抗うつ薬(イミプラミン、アミトリプチリン)、カルシウム拮抗薬(ニフェジピン)、抗精神病薬(クロルプロマジンなど)、抗不整脈薬(フレカイニドなど)、、などです。そのため、いつ、どこで、なにを、どの程度内服したのかが重要となります。内服1時間以内であれば胃洗浄が有効な場合があります。

③ボタン電池

ボタン電池は3番目に多いわけではありませんが、誤飲すると超危険なもので有名です。

人間の消化管に停滞していると、ボタン電池は陰極で組織傷害性のアルカリが生成され、消化管粘膜が障害されてしまいます。最悪の場合、消化管穿孔といって穴が開いてしまうこともあります。

とくに直径2cm以上のボタン電池は、飲み込んだあと食道で突っかかってしまい停滞するリスクが高くなります。同じ部位に停留している場合はすぐに内視鏡で摘出しなくてはなりません。

飲み込んだかも?の時点ですぐに医療機関にご相談ください。

様子を見てもよいことが多いもの

小さなおもちゃの一部や、ビーズ、シール、紙、小さなプラスチックで鋭利ではないもの

などは、様子をみて排便と一緒に出てくるのを待つことが多いです。

但し、鋭利であったり、形によっては症状が変わってくるため医療機関には相談したほうがいいでしょう。

飲み込んでしまった場合の注意点

飲み込んでしまったものに関わらず、

無理には吐かせない

水を無理に飲ませない

飲み込んでしまった物、または飲み込んだ可能性のある物を確認する(パッケージなどあるとよい)

は意識しておくとよいでしょう。

Ken-Dのひとこと

誤飲はほんの一瞬のスキに起こります。筆者は、夕飯後に薬を飲ませようとシロップの瓶を一瞬机に置いて、振り向いたら瓶ごとすべて飲んでしまったというケースや、たった1個の1円玉が、乳児の気管内に入り窒息し命を落としてしまうような悲しい事故も経験してきました。

「ちゃんと見てなかったからだ、、」と自分を責めずに、気づいたときにどう動くかが大事です。

誤飲も予防が一番大事であることは間違いありません。先程書いた、ボタン電池、医薬品、それから磁石のおもちゃやコイン、アクセサリーなど床に落ちていないか、注意しましょう。

また、「こどもの救急ONLINE」という小児科学会監修のホームページでは異物誤飲の飲み込んだ者別の細かい対応も書かれているので、参考にしてくださいね。

それではまた次の記事でお会いしましょう!

*この記事は一般的な情報提供を目的としています。症状がある場合は、医療機関へご相談ください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました