こんにちは、Ken-D(けんでぃー)です。
こどもは元気よく走ったりしますよね、そしてよく転びます。頭をぶつけた時、どのぐらいまで様子をみていいのか、気になりますよね。大人の頭部外傷とはまた少し違う、こども特有のポイントがありますので、一緒にみていきましょう。
こどもの頭部外傷の頻度
米国では、こども頭部外傷による救急受診数は年間約45万人で、そのうち約90%が軽症、死亡例は3000程度であるとされています。日本でも小児の頭部外傷数の中で多くは、軽症です。
頭部外傷のきっかけ(受傷機転)としては、
乳幼児:墜落・転落
学童期:交通事故
思春期:交通事故、スポーツ外傷
が主になります。また、悲しいことですが、近年社会問題になっている虐待による頭部外傷(abusive head trauma;AHT)は2歳以下の乳児に多く、平均で0歳2か月~4か月のお子さんに多いとされています。
こどもの「あたま」の特徴
こどもは体の大きさに対する頭の割合は大きい、という特徴があります。つまり頭は大きいけど、体は小さい(大人と比べて)ということですね。ちょっとイメージしてみてください。転んだらすぐ頭を打っちゃいそうですよね。しかも、大人だとつまづいてしまっても、なんだかんだでリカバリーして転ぶまではいかないことも多いですよね。こどもは運動能力が未発達なので、よく転ぶし、頭頂部・後頭部をぶつけやすいという最大の特徴があります。
頭を強くぶつけた後の受診の目安は?
頭を強くぶつけた後は、慎重な経過観察が必要です。そのため、緊急性がないと思われても、一度医療機関を受診することをお勧めします。そのうえで、見るポイントをお伝えします。
【受傷直後のポイント】
①意識はあるか(泣かない、いつもと様子がおかしい、意思疎通ができない/わるい、遅いなどは注意)
②呼吸はリズムよくしているか(呼吸が速い/明らかにゆっくりすぎるなどは注意)
③顔色、手足の色はどうか(血色がわるければ注意)
です。大抵、頭を打ったすぐに泣くのが普通です。打った後に泣かないとか、呼びかけても反応しない時間があったなどであれば要注意となります。これらの①~③に異常がある場合は、救急車で直ちに受診してください。
【受診後、自宅観察と言われた後のポイント】
受診時に特に問題ないと言われた場合でも、遅れて症状が出る場合があります。自宅で見るポイントもいくつかあります。
①顔の表情、会話がいつも通りか?
②嘔吐や発熱などの症状はないか?
③その他、けいれん発作、手足の麻痺(動かしにくい、歩きにくい)、激しい頭痛、鼻や耳から透明な液体が出る、難聴、耳からの出血などがないか?
となります。大体は受傷後6時間以内に症状が出ることが多いです。特に3時間以内は要注意となります。そして24時間以内はまだ症状が出る場合はがありますので、観察が大事です。受傷したその日は浴槽につからずにシャワーだけにすることが望ましいです。24時間経過した後は普通に過ごしてもらって大丈夫です。3日間なにもなければ、ほぼ大丈夫と考えてよいと思われます。
どこからが「強く」ぶつけているのか?
頭を「強く」ぶつけたときの受診の目安と書きましたが、こどもと過ごしていればちょっと転んだり、ちょっと机に頭をぶつけたり、なんてことはよくよくあります。毎日といってもいいほどありますよね。
どのぐらいのエネルギーが、頭のどこにぶつけたかで影響も多少異なりますから、明確な基準はないと言えますが、なんとなくの基準はあります。
高いリスク:
交通事故、1m以上の落差の転落、階段で5段以上からの転落、コンクリートやアスファルト・鉄パイプ、石などの床に転落している場合
低いリスク:
1m未満での落差の転落、畳み・絨毯、フローリング、硬くない床、ゴム製マットなど
しかし、フローリングだってそれなりに硬いですし、頭から転落してエネルギーの逃げ場がなかったら当然リスクが高くなることもあるでしょう。これはあくまでも目安だと思ってくださいね。
Ken-Dのひとこと
いかがでしたでしょうか。大学病院にも頭部外傷はたくさん受診されます。確かに多くは軽症です。
しかし嘔吐を繰り返していたり、いつもよりボーっとしていたりして、やはり慎重な経過観察が必要となることも少なくありません。
転びやすい、という特徴を理解しつつ、転んだ場合に「まあ大丈夫だろう」と簡単に思わずにいることが大事かと思います。
どこかでまた、小児に対する頭部CTの話もできたらと思います。また次の投稿で会いましょう。

コメント